2024年10月31日に告示された兵庫県知事選挙の立候補者の一人である、稲村和美さん。
稲村和美さんは、尼崎市長を2020年に辞任するまで3期12年務めました。
そんな稲村さんの尼崎市長時代の退職金が多すぎると話題になっています。
今回は、具体的な退職金額と批判を集めている理由を解説していきます。
- 稲村和美の退職金額
- 稲村和美が批判を集めている理由
- 稲村和美の市長時代の政策とその評価
稲村和美の退職金は約5,000万円
引用:公式サイトより
稲村和美さんの公式サイトによると、尼崎市長時代の退職金の推移は以下の通りとなっています。
- 1期目:471万円
- 2期目:2,260万円
- 3期目:2,260万円
1期目から2期目にかけて大幅に増額していることが分かりますね。
この大幅な増額に対して、SNS上では批判の声があがっています。
ごめん、稲村和美は尼崎市長時代に退職金を増額しているんだわ。退職金を減らすことが正しいかは分からないけど、財政厳しい自治体の長をしておいて、2期目から増額するのは有権者も納得できないと思うよ。#いなむら和美の支持者はこんな人 https://t.co/hOEZ1MaOhB pic.twitter.com/catknBCVSh
— 根性眼鏡はさいとう元彦を支える (@konjo_megane) November 13, 2024
この退職金の増額経緯について、稲村和美さんの公式サイト内で説明されています。
1期目は、公約に基づいて、給料月額×在職年数(1,177,000円×4年=4,708,000円)
2期目以降は、議会も含めて市長の退職手当の適正化について様々な議論があったことから、学識者、企業経営者、労働者代表、市民委員など9人によって構成される特別職報酬等審議会に市長等の退職手当の適正な水準について検討するよう諮問。
公正公平に透明性をもった議論が行われた結果、市長の退職手当について下記の通り定められました。(当然、この議論には市長は関与していません。)
【市長退職手当=給料月額×在職月数×40/100 金額22,598,400 円】
この係数(40/100)はそれ以前の条例の係数(60/100)の2/3です。
また40/100という係数は答申が出された2012年時点において、全国の中核市のなかで最低のものであり、上記の金額も他の中核市と比較して高額なものではありません。
※2012年当時の条例において定められた中核市の市長退職手当の平均額28,393,147円(尼崎市を除く。)
1期目は公約に基づいて算出されたもの。
2期目以降は公正な議論の結果増額されたが、以前の条例で算出される退職金よりも少なく、かつ、中核市の退職金平均額よりも少ないものでした。
このような経緯を見ると、個人的にはあまり批判されるようなことはないと思うのですが、なぜ批判の声があがったのでしょうか?
稲村和美は幼稚園を減らした
稲村和美さんの退職金に対する批判は、退職金額自体だけではなく、彼女の市長としての政策と財政管理に関するものでした。
彼女は市長在任中に、市立幼稚園の数を18から9に減らしました。
この決定は財政難によるもので、結果として待機児童問題を深刻化させたとされています。
そのため、「幼稚園を減らしたのに市長の退職金が増額されるのは不公平だ」といった声が上がりました。
一方で、稲村さんは特別支援学校の建て替えや医療費助成の拡充など、子育て世代を支援する政策も多く実施しており、これらの施策は一定の評価を受けています。
#さいとう前知事がんばれ
— アルス (@arusu752) November 8, 2024
稲村さん、尼崎市が財政難で財政改革の為
○職員数の削減
2011年 ▲57人 2012年 ▲50人
○職員給与の削減
2012年まで職員のボーナス20%削減を実施
○公共施設の廃止
○尼崎市立幼稚園18→9に削減
と大鉈を振るったのに…
自分の退職金増額は頂けないなあ… pic.twitter.com/Q8Jl9OnafH
稲村和美の退職金は多すぎる!?まとめ
- 稲村和美の退職金は約5,000万円
- 1期目→2期目で大幅に増額しているが、公正な審議の結果である
- 財政難で市立幼稚園の数を減らしたのに、自身の退職金を増額したため批判の声が上がっている
- 医療費助成の拡充など、子育て世代を支援する政策も多く実施している
批判の声が目立つ一方で、稲村和美さんが行ってきた政策を総合的に見て判断することが大切だと感じます。
批判の背景を理解しつつ、彼女が尼崎市をどう支えてきたかを見ると、また違った側面が見えてきますね。